「キャベツ」

キャベツの小秘話

キャベツには、なかなかユニークな仲間がいます。
ブロッコリーやカリフラワーがそうですし、芽キャベツやぼたんもキャベツの仲間です。

私たちが普段見慣れているのは丸いキャベツですが、
むかしは、ずーっと葉キャベツが普通で、丸いキャベツができるまでには
2000年以上もかかっているのだそうです。

日本にキャベツが入ってきたころは、食用とされず、今で言えば葉ぼたんに近く
観賞用とされていたようです。食用とされたのは明治時代に入ってからで、
一般には「玉菜(たまな)」と呼ばれていたそうです。
今のようにキャベツと呼ばれるようになったのは、昭和20年代からというのは
ちょっと意外な感じですね。

キャベツの知られざる世界

キャベツはほかの葉菜類に比べても、健康に大切な栄養素を豊富に含んでいます。
ひとつは、ビタミンCで、100g中44mgというのは、成人男子の1日の必要量に匹敵します。ビタミンCが不足すると、傷が治りにくくなったり、ウィルスによる感染症にかかりやすくなります。1日にキャベツの葉2枚を刻んで食べるだけで風邪の予防やけがの治癒に役立つというわけです。ビタミンCは芯に近い部分と、一番外側にたくさん含まれます。外側の緑色の葉の部分には、βーカロチンも含まれます。

その他、キャベツならではの成分として注目されるのは、抗潰瘍性作用のあるビタミンUです。ビタミンUは、メチルメチオニンというアミノ酸の一種で、ほかの物質と結びついて新たにタンパク質を合成する作用を持っていると言われます。この作用が潰瘍で傷つけられた組織の再編成や予防に役立つのでは、と考えられています。

またキャベツにはカルシウム食物繊維が多いことも特徴の一つです。ほかの野菜には多いアクの成分”蓚酸(しゅうさん)”がないので、生で食べられるのもキャベツの強みです。

キャベツの旬・見分け方

一年中、出回っていますが、何と言ってもおいしいのは、春に旬を迎える”新キャベツ”。これは、色あいもよくて柔らかく、甘味さえ感じられて、生で千切りにしてたっぷり食べられます。

選び方としては、巻がしっかりしていて重みがあること。外側の葉が濃い緑でしなびていないものが新しい。茎の切り口が500円玉くらいの大きさでひびの入っていないものがよい。

ビタミンCもUも水に溶け、熱に弱いのでこれらを効率的にとろうと思ったら、一番よいのは生ジュースです。調理する場合は時間を短縮すること、煮る場合は汁ごと飲むことをおすすめします。

保存法としては、買ってきた時のラップを外して中にこもった水気を逃がしてから、再びラップに包み、冬は冷暗所に、夏は冷蔵庫の野菜室に。


一口メモ・・・そもそもビタミンUの”U”は、1950年代にアメリカでキャベツの葉から抗潰瘍性の成分が発見されたときに、潰瘍(ULCER)の頭文字からとったものです。日本で発売されている「キャベジン」という胃腸薬の名前はキャベツの抗潰瘍作用に注目し、それからとったものです。