腎機能検査について

 腎臓は、一側の腎臓が約100万個のネフロンと呼ばれる集まりからなる臓器で、尿の生成を行い、血液の恒常性の維持と老廃物の排泄を行っています。尿の生成と排泄という働きが正常であるかどうかを検査するには次の方法があります。

 1.正常ならば尿中に排泄されるべき物質が、腎機能の異常によって排泄されず、血液中の濃度が高くなる。
 (血液化学検査)

 2.正常ならば、尿中に排泄されない物質が、尿中に排泄される。(尿検査)

 3.血液中のある物質が単位時間にどの程度尿中に排泄されるか。(クリアランス)

第2項は、尿検査の所を参照して下さい。

<BUN(尿素窒素)>

項目

検査の意義

正常値

尿素窒素(BUN)

尿素窒素は、タンパク代謝産物であり、腎糸球体からろ過され、尿中に排泄されます。
腎機能障害があると、これらの排泄がわるくなり、血液中の尿素窒素は上昇します。

8〜18mg/dl


<クレアチニン>

項目

検査の意義

正常値

クレアチニン

クレアチニンは筋肉・神経内で生成され、血中に出現し、腎糸球体でろ過された後、ほとんど再吸収されずに尿中に排泄されます。
血中クレアチニンは、糸球体ろ過値と密接に相関しており、腎機能障害の指標としてBUNより適確とされています。


0.8〜1.2mg/dl


0.6〜0.9mg/dl


<BMG>

項目

検査の意義

正常値

β2-ミクログロブリン

(BMG)

BMGは分子量11.800の低分子血漿タンパクであり、糸球体でろ過された後、その大部分が近位尿細管で再吸収されるため、通常は尿中にはほとんど排泄されません。
尿細管に障害があるとBMGの再吸収が悪くなり、尿中に多量に排泄されます。また、血中のBMGは糸球体ろ過値(GFR)の低下とともに上昇するため腎機能検査に尿中BMGと同時測定が行われます。

血中
0.5〜2.0mg/dl

尿中
30〜370mg/dl


<PSP試験>

項目

検査の意義

正常値

フェノールスルホフタレイン

(PSP)

PSPは尿細管の機能を表す検査として広く用いられています。
健康な人ではPSPは体内でほとんど変化せず、大部分が尿細管から排泄されて膀胱に出てきます。尿細管に異常があると、尿中のPSPの単位時間当たりの排泄量が低下します。
PSPの排泄は注射直後が最も高いので、15分後の尿検査で25パーセントの排泄であれば、正常です。15分後の数値が最も重要です。腎臓の血流量が低下すると15分値は正常でも2時間後の尿で異常値を示すことがあります。

(20〜39才)
男 36.0±4.2%
女 35.5±4.5%
(40〜59才)
男 32.7±4.0%
女 34.0±4.6%
(60歳以上)
男 29.5±4.6%
女 30.9±3.9%