肝機能検査について(その2)


<T.P、アルブミン、血清タンパク分画>

項目

検査の意義

正常値

総タンパク(T.P)

アルブミン(ALB)

血清タンパク分画

タンパク質はアルブミン(A)とグロブリン(G)に大別され、アルブミンは肝臓で、グロブリンはリンパ球で作られます。
肝細胞に障害があるとアルブミンが作られないので低下し、かわりにグロブリンが増加します。(A/G比低下)
アルブミン、グロブリン比(A/G比)を見るのに血清膠質反応、血清タンパク分画が使われます。

総タンパク
6.7〜8.3g/dl

アルブミン
3.8〜5.3g/dl

A/G比
1.6〜1.9


<TTT,ZTT(膠質反応)>

項目

検査の意義

正常値

チモール(TTT)

クンケル(ZTT)

肝障害があると体は修復しようとします。
しかし100パーセント元に戻ることはなく、破壊された細胞のかわりに繊維組織が穴埋めのような形で増加します。この肝臓の繊維化(肝硬変)を調べる検査が血清膠質反応です。

TTT
0〜5クンケル単位

ZTT
4〜12クンケル単位

これ以上、以下でも異常


<総コレステロール>

項目

検査の意義

正常値

総コレステロール

血清中の総コレステロールの量は、肝臓での生成能、胆汁としての排泄能、腸での食物からのバランスによって決まります。
コレステロールは動脈硬化の目安として使われますが、胆道系の検査としても意義があります。

150〜230mg/dl

230mg/dl以上は異常です。


<ICG>

項目

検査の意義

正常値

アイ・シー・ジー(ICG)

肝臓の生理的機能は、
1.栄養素の合成、貯蔵、分解、2.胆汁の生成と排出、そして各種の異物を解毒、体外排出する機能も合せ持っています。
ICG検査はどの程度のスピードで解毒する機能があるかを調べるもので、人体に害のない色素ICG(インドシアニングリーン)が用いられます。

15分値
0〜10パーセント以下


<HBs抗原・抗体>

項目

検査の意義

正常値

HBs抗原

HBs抗体

B型肝炎ウイルスは輸血によって感染するので恐れられています。B型肝炎は感染すると治りにくく、慢性化しやすく、一部は慢性肝炎、肝硬変、肝ガンへ移行します。
B型肝炎であるかどうかを知るには、肝炎ウイルスの検出と、抗体を調べることです。

HBs抗原、抗体ともに陰性であること。

一過性感染

持続感染

1)B型肝炎ウイルス感染後1〜2カ月で急性発症する。全身倦怠、食欲不振、悪心、嘔吐、GOT、GPTが1000単位以上になる。
  初期 GOT>GPT
  極期 GOT<GPT

2)黄疸発症後2〜3週間経つとHBC抗体が出現、HBs抗原は陰性化する。

3)完全に治癒する。

1)母子垂直感染、家族感染などで、HBs抗原陽性、抗体陰性で何年も経過する。

2)ほとんどの例で肝実質障害が少ないため無自覚性に経過する。(無症状キャリアー)

3)慢性肝炎→肝硬変→肝癌へ移行する。