肝機能検査について(その1)

 肝臓は栄養素の処理、貯蔵、分解、排泄など特に、糖代謝、タンパク代謝、脂質代謝、ビタミン、ミネラル代謝、ホルモン代謝などにおいて重要な役割を果たしています。また、胆汁の産生による栄養素の消化吸収に関与し、各種抱合による解毒、血液の凝固などその機能は多方面に及んでいます。
ところが、肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれるように、肝疾患の症状ははなはだあいまいであることから、肝機能検査は肝疾患の診断に極めて重要な要素となっています。
肝臓の機能が多方面に及んでいることから、肝機能検査も多方面からの検査が可能であり、また必要とされています。



<GOT、GPT>

項目

検査の意義

正常値

GOT

GPT

肝臓を構成する細胞の障害の有無を調べる検査です。この数値が数百から千を越えると異常です。

GOT
 5〜35カルメン単位(KU)
7〜20国際単位(IU)

GPT
 5〜25カルメン単位(KU)
 4〜17国際単位(IU)


<γーGTP>

項目

検査の意義

正常値

γーGTP

悪い状態の慢性肝炎のほかアルコールに特に敏感に反応するので高い場合は、肝障害が疑われます。

4〜60mu/ml

(但し、アルコール常飲者では4〜100mu/ml)


<ALP(アルカリホスファターゼ)>

項目

検査の意義

正常値

ALP

肝臓のほか、骨、腸、粘膜などに多く含まれ、いずれも肝臓を経て胆汁中に排泄されます。うまく排泄されなかったり、肝細胞の障害があると血液中濃度が高くなります。
骨の発育にも関与しているので、小学生は成人の2〜5倍の値を示します。

2.7〜11KAU

66〜220国際単位(IU)


<LAP(ロイシンアミノペプチダーゼ)>

項目

検査の意義

正常値

LAP

LAPは胆汁に多く含まれていますので、胆管閉塞、胆汁うっ滞したとき血中LAPが高くなります。
胆管の閉塞状態を調べる検査です。

80〜200GRU

25〜40国際単位(IU)


<ChE(コリンエステラーゼ)>

項目

検査の意義

正常値

ChE

肝臓だけで作られる酵素で他の酵素では増加することが異常ですが、コリンエステラーゼは肝細胞が障害を受けると作られなくなるので、低値を示すと異常となります。
肝炎や肝硬変の重症度や治療の経過を見るのに用いられます。

0.8〜1.1△pH

1000〜1900国際単位(IU)


<T-BIL(血清ビリルビン)>

項目

検査の意義

正常値

血清ビリルビン

黄疸の鑑別になくてはならない検査です。
 間接ビリルビン増加=溶血性貧血
 間接・直接ビリルビン増加=肝細胞性黄疸
 直接ビリルビン増加=閉塞性黄疸

総ビリルビン(直接+間接ビリルビン)
0.2〜1.2mg/dl

直接ビリルビン
0.4mg/dl以下

間接ビリルビン
0.8mg/dl以下


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