発疹がでる病気

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病気別の症状とホームケアについて

風疹

症状

  • 俗に「三日ばしか」と呼ばれています。はしかに似た症状で発疹も全身に出るけれど、はしかほど重くなくて3日ほどで治るという意味です。はしかの場合、高熱が出て3〜4日してから発疹が出てきますが、風疹の場合は熱と同時に発疹が出るのも特徴です。原因は風疹ウィルスで、くしゃみやせきなどで飛沫感染します。潜伏期間は2〜3週間。人にうつりやすいのは発疹の出る数日前から、発疹の出た後5日間くらいです。4〜10才くらいの子に多く、赤ちゃんがかかることはあまりありません。一度かかれば免疫ができます。また、軽い時は熱もほとんど出ず、発疹もわずかなため、ウィルスに感染したことに気づかないで終わってしまうこともあります(不顕性感染)。
  • 健康に育っている子にはそうこわくない病気ですが、まれに発症4〜5日か、回復期に入ってから脳炎を起こすこともあるので、油断はできません。また、大人がかかると症状が重くなりがちで、頭痛、関節痛、紫斑(皮膚の中で出血している状態)などを伴いやすいものです。特に妊娠3カ月以前の時期に初めてウィルスに感染すると、生まれてくる赤ちゃんに聴力や視力の障害、心臓の奇形などが起こる率が高くなるので、注意が必要です。
  • 発熱と同時に、小さな発疹が全身に広がります。熱は多くの場合37〜38度ですが、ときには40度近くなることもあります。熱や発疹と同時に、首や耳の下のリンパ腺がはれ、ふれると小指の頭くらいのグリグリができているのがわかります。これも風疹の大きな特徴です。このほか、白目が赤く充血したり、のどが赤くなって痛んだり、軽いせきがでることもあります。しかし、熱は数日で下がりますし、発疹などの症状も4〜5日目には軽くなります。

ホームケア

  • 症状に応じたケアをします。子供の場合、合併症はほとんどなく、軽くすむことが多いですが、1週間くらいは安静を心掛けましょう。
  • 発疹は多少のかゆみを感じることがありますが、強く掻きすぎると点状出血斑が出たりしやすいので、注意しましょう。

お薬に関してなど

  • 風疹ウィルスに効く薬はありません。現在予防接種は個別接種が原則となっています。個別接種は赤ちゃんの体調がよいときに受けられるのが利点。
  • 風疹は定期接種で、法律で受けるべき年齢の範囲が定められています。1才〜7才5カ月までが範囲で、3才までに受けておくのが目安と言われています。
  • けれど、接種が必要なのはむしろ、免疫のないお母さんかもしれません。上記にもあるように、妊娠初期に初感染すると胎児に障害が起こる率も高くなります。子供の接種とともに、小児科医に相談してみるといいでしょう。

水ぼうそう

症状

  • 9才くらいまでの間にほとんどの子がかかる伝染力の強い病気です。原因は水痘ウィルスで、母体から抗体がもらえないため、生まれたばかりの赤ちゃんでもかかる可能性があります。一般的に多いのは幼稚園や保育所などでの集団感染です。
  • 特徴は、強いかゆみのある発疹が出ること。熱はさほど強くありませんが、プチプチと水をもった水痘が全身にあらわれ、それがつぶれてかさぶたになります。潜伏期間は約2週間で、うつりやすいのは発疹の出る1〜2日前から、発疹がかさぶたになるまでの間です。
  • 2人に1人くらいは38度くらいの熱を出します。「かぜかな?」「なんとなく具合が悪そう」と思っているうちに、赤い米粒大の発疹が頭皮や首の近く、おしり、おなかなどにあらわれ、半日くらいで胸や背中など、全身に広がります。発疹は次々に透明な水痘になり、子供はたいへんかゆがります。赤い発疹は虫刺されにも似ているので、水ぼうそうということに気づかず、水痘ができて初めて病気に気づくこともあります。発疹は髪の毛の中や陰部に出ることもあります。口の中にもポツポツができます。
  • 3〜4日すると水痘は濁ってきて、黒っぽいかさぶたになり乾いてきます。ピーク時には赤い発疹と水痘、かさぶたが入り交じった状態になり、1週間くらいですべての水痘はかさぶたになります。
  • 発疹の出る程度には個人差がありますが、普通は1週間から10日の経過で自然に軽快します。健康に育っている子には合併症もほとんどありません。

ホームケア

  • 発疹がかさぶたになるまでは安静にして休みましょう。
  • 熱が出なければ全身状態はわりとよく、比較的元気ですが、口の中にも発疹ができるため、食欲が落ちることもあります。しみなくて消化のよいメニューを用意してあげましょう。
  • 発疹はかゆみが強いので、かきこわさないように注意します。

お薬に関してなど

  • 小児科ではかゆみを抑えるための軟膏、すでに化膿してしまった場合は抗生物質入りの軟膏や飲み薬、抗ヒスタミン剤などを併用します。
  • なお、水痘ウィルス剤もあります。状態に応じて使います。
  • 水ぼうそうの予防接種は任意で、健康な赤ちゃんにとって、水ぼうそうはそうこわい病気ではないといえます。しかし先天性の免疫不全の子や、腎臓の病気などで副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤を使っている子の場合は要注意。主治医に相談のうえ、予防接種を受けておくといいでしょう。
  • もちろん健康な子でも予防接種を受けることはできますが、任意接種なので、費用はすべて自費です。
  • また、水痘ワクチンはかなり毒素を弱めたワクチンなので、接種を受けても免疫が十分でなく、感染することもまれにあります。接種を受けていれば一般にはかかっても軽くすみますが、ときには普通に経過することもあります。

突発性発疹

症状

  • 2才くらいまでの乳児期の病気です。特に生後6カ月から1才までの時期に多く、初めての発熱がこの病気ということは少なくありません。
  • この病気の原因ウィルスが特定出来たのはわりと最近のことで、感染経路などくわしいことはまだ分かっていません。けれど、季節を問わずに発生すること、はしかや水ぼうそうのウィルスのように人から人へすぐうつるほど感染力は強くないことはわかっています。
  • 特徴は、高熱と、熱がさがったあとに出る全身の発疹です。40度近い熱が出ることもあるので親は不安になりますが、高熱のわりには機嫌がよくて元気もあるなど、全身状態がいいのも特徴です。
  • それまで元気だった赤ちゃんが急に38〜39度、ときには40度近い高熱を出します。高熱のわりに赤ちゃんは元気ですが、ときには不機嫌になったりぐずることもあります。
  • 熱は3〜4日つづき、ストンと平熱か37度台くらいに下がります。それと同時か翌日くらいに、おなかや背中を中心に大小不規則な赤い発疹がでて半日くらいで全身に広がります。
  • 2〜3日は発疹も目立ちますが、だんだん薄くなって消えていきます。あまりかゆみはありませんが、ときにはかゆがったりすることもあります。また平熱に戻ったあとも、数日はぐずる赤ちゃんもいます。

ホームケア

  • 熱の出始めに熱性けいれんを起こす赤ちゃんもいます。
  • また、突発性発疹という確定診断ができるのは熱が下がって発疹が出てからです。ほかの病気の可能性も否定できないため、熱が出た時点で1度受診しておきましょう。
  • 熱の時期は水分をまめに補給し、全身状態に変化がないかどうかもよく観察しましょう。
  • 特に生後3カ月未満の赤ちゃんの高熱には要注意。ほかの重い病気の可能性もあります。
  • 突発性発疹と診断が確定したあとは、安静と水分補給に気をつければ特に心配はありません。
  • 尚、子供は1度は経験する病気と思われていますが、中にはかからない子もいるようです。2〜3才までにかからなければ、そのあとにかかることはまずありません。また、まれに2度かかる子もいるようです。

お薬に関してなど

  • 特別の薬なしでも軽快していくし、合併症などはほとんどない病気です。

はしか

症状

  • 誰もが一度はかかる病気としてよく知られる、伝染力の強い病気です。乳幼児は比較的重症になりやすいので要注意。原因は麻疹ウィルスで、生まれてから6ヶ月ごろまでは母親からもらった抗体があるので、感染することはありません。抗体は生後10ヶ月ごろから減少してきて、このころから感染の可能性もでてきます。一般にかかりやすいのは2〜6才の時期です。
  • せきやくしゃみから飛び散る飛沫感染で、潜伏期間は10日前後です。発病後5日〜1週間くらいからは中耳炎や肺炎を合併することもあります。まれに脳炎を併発し、けいれんを起こすこともあります。
  • 最初は38度以上の発熱、鼻水、せきなどのかぜ症状から始まります。熱は3〜4日続き、4日目になると、それまでの「ふつうのかぜかな?」と思えた様子からぐっと変化。目が充血し、目やにが出たり、口の中が真っ赤になって荒れ、だんだん重い感じになってきます。口の中を見ると、ほおの内側の粘膜には栗粒大の灰白色のポツポツが数個〜数十個あらわれます。これはコブリック班といわれ、はしかに特徴的な症状。はしかの早期診断に役立ちます。
  • そうして3〜4日続いた熱はいったん下がりかけ、半日か1日で再び上がり始めます。このころから顔や首、胸のあたりにはこまかい、ちょっと盛り上がった赤い発疹があらわれます。発疹が全身に広がるころには、隣り合った発疹同士がくっついて、皮膚がまだらのようになります。苦しいのは発症後4〜6日目。口の中の荒れもピークになり、顔がはれ、はげしいせきで赤ちゃんはぐったりします。普通に経過すれば7日目には熱も下がり、発疹も色あせて黒ずんできます。せきはしばらく残りますが日を追って全身状態はよくなり、だんだん食欲もでてきます。

ホームケア

  • 全身状態が悪い時には入院することもあります。完全に治るまで10日〜2週間くらいで、その間は様子をよく観察しながらていねいにケアしましょう。

お薬に関してなど

  • はしかの原因はウィルスであり、有効な薬はまだ開発されていません。そのため治療もかぜと同じ、対症療法が中心になります。中耳炎や肺炎を予防するため、抗生物質も用います。
  • はしかはその昔は「命さだめ」とも呼ばれていました。数こそ減ったものの、いまでも赤ちゃんや老人、基礎疾患のある人などははしかで死亡することもあります。予防としていちばん有効なのは予防接種ですから、1才を過ぎたらぜひ受けておきましょう。感染の疑いがあり、発症の前であれば、免疫製剤であるガンマグロブリンを注射するという方法もあります。発症しても軽くすみ、一時的な予防効果があります。しかしその効果は1〜2ヶ月しか続かないので、ガンマグロブリンで発病が完全に予防できた場合、終生免疫を作るために、はしかの予防接種を受ける必要があります。

溶連菌感染症

症状

  • 溶連菌そのものはどこにでもいるありふれた菌の1つです。赤ちゃんが感染することは比較的少なくて、感染・発症は幼児や学童が中心です。普通は咽頭炎や扁桃炎など、いわゆる「のどかぜ」症状を示します。のどの炎症に関連して、首のリンパ節がはれたり、中耳炎などを起こすこともあります。
  • 一方、溶連菌の中でも特殊な毒素を出すタイプに感染すると、全身状態が強く出て、高熱とともに全身の皮膚に赤い発疹が強くでます。これがいわゆる「ショウコウ熱」です。昔は死亡率が高かったので恐れられていましたが、近年は抗生物質で治療すれば自宅でも十分にケアできるようになりました。そのため、ショウコウ熱の名は使わず、一般の溶連菌感染症の1つとして扱われています。
  • 最初は39度前後の急な発熱で始まります。のどを見ると、いわゆるのどちんこや扁桃部分が赤くはれ、のどの入口も赤く炎症を起こしています。痛みも強く、吐き気や嘔吐、頭痛、腹痛もあります。ときには筋肉痛や関節痛が出ることもあります。その後、赤いこまかい発疹が首や胸のあたり、手首や足首のあたりから始まり、ときに全身に広がります。発疹の出方や程度はさまざまです。発疹にはかゆみがあります。
  • また発疹直後は舌が白いコケに覆われたようになりますが、3〜4日するといちごのように赤くなってプツプツになります。これは「いちご状舌」と呼ばれ、やはり溶連菌感染症に特徴的な症状です。同時に口角も荒れます。
  • 治療は菌に有効な抗生物質の服用です。これで、熱は1〜2日で下がり、発疹も軽快していきます。のどの痛みも1週間以内でおさまります。その後指先の皮膚がベロベロとむけてきますが、これも、ほとんどは3週間程度でおさまります。しかしこれらは典型的な経過です。3才以下の子が溶連菌に感染した場合、熱や発疹がでず、「のどかぜ」症状になることもよくあります。ウィルスによる咽頭炎や扁桃炎とも見分けにくいもの。いずれにせよ、2日以上のどがはれて痛む時や高熱や発疹が出たときは、小児科を受診しましょう。

ホームケア

  • のどの痛みが強い時期は、水分補給を心がけます。食事はのどに刺激を与えない、消化のいいものを用意します。

お薬に関してなど

  • 発熱や発疹がおさまっても、それで菌が完全に体から消えたわけではありません。処方された抗生物質を、最後まできちんと指示通り飲むことが大切です。
  • また、細菌がいなくなっても、急性腎炎やリウマチ熱、アレルギー性紫斑病などの合併症を起こしてくることもあります。医師の指示にしたがい、経過をよく観察しましょう。

川崎病

症状

  • 正しくは「小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群」といいます。
  • 発見者の名前をとって川崎病と呼ばれています。原因はまだはっきりわかっていませんが、全身に血管炎が起きていることから、体の免疫機構に何か関係があるのではといわれています。
  • 4才以下の子供に多く、特に1才前後の発症が多いのも特徴です。

最初は発熱、せき、鼻水などかぜのような症状からはじまりますが、やがて次のような特有の症状が出てきます。

  1. 39度以上の高熱が5日以上つづいている。
  2. 体に赤い発疹がでる。
  3. 目が充血したり、唇が荒れる、口の中が赤くなる、
    舌がいちごのようにブツブツと赤くなるなど、粘膜に症状が出る。
  4. 手足がむくんで堅くなる。
  5. 首のリンパ腺がはれる

これらがいくつかそろったとき、川崎病と診断されます。

  • 川崎病は、全身に血管炎が起るのですが、特に冠動脈という血管に”こぶ”ができることがあります。
  • 冠動脈瘤は、発症から7日目くらいで大きくなりはじめ、2〜3週間でピークになります。このこぶの内側に血液のかたまりができやすく、血液の流れが悪くなると心筋梗塞になることがあります。
  • 熱はだいたい2週間くらいで下がり、そのころから手足の指の先から皮膚がむけてきます。

ホームケア

入院は約1カ月くらい。冠動脈瘤が見られるのは川崎病を発症した子のうちの1割。

  • 冠動脈瘤がない場合2〜3カ月は薬を飲み、2年くらいは定期検診をしますが、その間特に治療は必要ないですし、日常生活に制限もありません。
  • 冠動脈瘤ができた子は、その後も心臓の専門医のもとで定期検診をつづけます。小さなこぶであれば、多くの場合2〜3カ月で消えます。

お薬に関してなど

  • 入院中は血管の炎症をおさえる薬や、血液が固まらないような薬を使い慎重に経過を観察します。
  • 薬の飲み方や生活などは医師の指示にしたがつてきちんと守りましょう。

手足口病

症状

  • コクサッキーウィルスA16型、エンテロウィルス71型といった、いくつかのウィルスの感染によっておこる病気です。春から初秋にかけて流行します。かかりやすい年齢は、1〜6才で、特に1才をピークとした3才以下の乳幼児で70〜80%を占めています。
  • 2〜7日の潜伏期のあと、病名のとおり手、足、口に水疱(水ぶくれ)と丘疹(きゅうしん)がでます。口の中では、ほおや唇の内側の粘膜、唇、舌、上あごや下あごに1〜5ミリの大きさの水疱ができ、痛みを伴います。しかしすぐに破れて直径5〜6ミリの平らな楕円形の潰瘍(アフタ性潰瘍)となります。同時に手のひら、足の裏など摩擦を受けやすいところに小さな水疱が、膝、おしりなどに丘疹がでてきます。水疱は楕円形で、指紋、掌紋など皮膚線に沿ってできています。水疱や丘疹は3〜4日で乾燥し、1週間前後であとを残さず消えてしまいます。発熱は一般に少なく、30〜50%の子供に38度前後の熱が1〜3日みられます。 

ホームケア

  • 口の中に水疱や潰瘍がある時は、食べ物がしみるので酸味の少ないものや、のどごしがよく口当たりのよいものを食べさせてあげましょう。一般に予後のよい病気なので心配する必要はありません。
  • 感染経路は、のどの唾液や分泌物による飛沫感染が主体ですが、水疱や便からもうつります。発病後3〜4週間は便の中にウィルスがいますので、おむつや便の扱いに注意し、おかあさんの手洗いもしっかりしましょう。
  • 結局は、手洗い、うがいをしっかりとすることしか予防法はないようです。

お薬に関してなど

  • ウィルスに効く薬はなく、症状に応じた対処療法となります。

伝染性紅斑(りんご病)

症状

  • 幼稚園や小学校くらいの子供の間で春先に流行します。2才以下の赤ちゃんがかかることは、ほとんどありません。
  • 主な症状は発疹で、両側のほおがりんごのように少し盛り上がった鮮やかな赤い色になります。1〜2日経つと腕や足の外側に赤い発疹が出て、レース模様のように広がります。多少むずがったり、ほてった感じがします。

ホームケア・お薬に関してなど

  • 熱は出ないか、出ても微熱程度です。発疹も1〜2週間程度で自然に薄くなるので大きな心配はありませんが、一度は受診して医師の指示にしたがいましょう。発疹がある間は無理をしないで過ごすようにします。
  • 外出して日光にあたったり、入浴したりすると、消えかかった発疹がぶり返したり、かゆみが強くなることがあるので注意しましょう。
参考文献:わたしの赤ちゃん、別冊病気大百科より